コロナ サステナビリティ調達ガイドライン
1.はじめに
近年、SDG's(持続可能な開発目標)などを通して、社会課題の解決を目指す動きが活発化し、国内企業においても関連した活動について、取り組みが進んできております。また、企業投資においてはESG(環境・社会・ガバナンス)の観点が重要視されており、「選ばれる企業」であるためには、サステナビリティ(持続可能性)に対する考え方を明確にした上で、企業活動を進めることが必要不可欠であります。
コロナグループにおいては、このたびサステナビリティの考え方を示す「コロナグループサステナビリティ方針」(以下本方針)を設定し、企業価値向上への取り組みを推進してまいります。また、本方針に基づき、当社が取り組むべき重要課題を明確にした上で、事業を通じて社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
サプライヤーの皆様と本方針の考え方や取り組みについて共有し、共に推進してまいりたいと考えております。
2.コロナ サステナビリティ調達ガイドライン策定の目的
本方針の策定を受け、サプライヤーの皆様と共に推進していくための「コロナ サステナビリティ調達ガイドライン」(以下本調達ガイドライン)を策定いたしました。
今後、本調達ガイドラインに沿った取り組みを推進して行くことで、サプライチェ-ン全体を通じて持続可能な社会の実現に寄与し、サプライヤーの皆様と当社が共に成長して行くことを目的としております。
3.適用範囲
本調達ガイドラインは、当社製品の開発から生産を行うために調達する物品(原材料・部品・副資材等)を供給するサプライヤーの皆様の事業活動、及びその物品について適用します。
4.コロナ サステナビリティ調達ガイドライン
4-1.サステナビリティ方針に関する事項
(1)社会的課題への取り組みと企業価値向上の取り組み
① 社会のニーズや課題を見据えた商品
・サービスを通じて新たな価値を創造することにより、本業を通じた社会的課題の解決と企業価値向上に取り組みます。
② 地域社会との信頼関係を築くとともに、連携して課題解決に取り組み、地域社会の発展に貢献します。
(サプライヤーの皆様に対して)
・部材の供給を通じて社会課題への取り組みや社会貢献の企業活動をお願いします。
(2)事業活動を通じた環境問題への取り組み
環境に配慮した製品・サービスを提供するとともに、当社グループの事業活動において、CO2排出量の削減、廃棄物の削減など地球環境保全に取り組みます。
①環境負荷低減活動
・ライフサイクル全般にわたり、環境負荷低減をめざした事業活動を推進します。更には、地球温暖化の防止、資源の有効活用も視野に入れた省エネルギー活動を推進します。
②環境マネジメントシステムの運用・管理
・環境マネジメントシステムの推進を行い、環境目標を設定し、事業活動を展開します。また、環境目標の定期的な見直しを行うとともに、環境パフォーマンスを向上させるために環境マネジメントシステムの継続的な改善と汚染の予防を図ります。
③環境配慮設計の推進
・人の生活の向上と地球環境に配慮した商品開発及び普及促進に努めます。商品企画から開発段階においては、再資源化に配慮した材料の使用や、分離・分解が容易な設計、資源の最小化及び省エネルギー設計に取り組みます。
④CO2排出量の削減
・事業活動におけるCO2排出量の削減に努めます。更には、サプライチェーン全体を通じたCO2排出量の削減を行ってまいります。
⑤環境保全活動の展開
・環境保全に関する法的要求事項及び当社が同意した協定などを遵守します。また、廃棄物削減や環境負荷物質を可能な限り削減するなど、環境保全活動の展開を図ります。
(サプライヤーの皆様に対して)
・事業活動によって生じる環境負荷を可能な限り低減(廃棄物の削減など)し、環境保全に関わる環境法令を遵守することで、地球環境にやさしい企業活動をお願いします。また、事業活動におけるCO2排出量削減においては、省エネルギー活動を推進し、CO2排出量を把握した上で目標を立てて削減するよう取り組みをお願いします。
(3)人権の尊重
当社グループの事業活動に関わる人々の人権を尊重し行動するとともに、労働安全衛生などに十分配慮した安全・安心の職場環境整備に取り組みます。
①人権の尊重 ・すべての事業活動を行うにあたり、あらゆる場面で人権を尊重し行動するとともに、人権侵害、差別は行いません。
②労働安全衛生の推進、安全・安心の職場環境整備
・安全衛生活動の充実を図り、労働災害を未然に防止し従業員の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成に取り組みます。また、従業員全員が互いにコミュニケーションを取り、より良い職場環境を整えることで、ハラスメントの無い職場づくりを推進します。
③強制労働や児童労働の禁止
・当社で働くすべての従業員に対して強制的な労働を禁止します。そして理由を問わず最低就業年齢に満たない児童対象者の労働についても認めません。
④人権等社会問題を引き起こす原因となる鉱物の禁止
・国際的な責任ある鉱物調達に関する方針にかかげられている、紛争地域での人権侵害につながる紛争鉱物を使用しません。
(サプライヤーの皆様に対して)
・すべての人の人権を尊重した企業活動及び安全衛生などに配慮した安全・安心な職場環境の整備をお願いします。
・すべての従業員に対して強制的な労働をさせず、最低就業年齢に満たない児童対象者を雇用しないよう求めます。
・紛争鉱物不使用についての合理的・継続的な確認を求めます。
(4)従業員の能力を最大限に発揮できる風土づくりと人材育成
当社グループで働く全ての人々の多様な個性や働き方を尊重し、個々の能力と熱意を最大限に発揮できる風土づくりと固有技術の伝承を含めた人材育成に取り組みます。
①個々の能力と熱意を最大限に発揮できる風土づくり
・「人は財産である」という考えのもと、それぞれの従業員の挑戦を促すとともに、従業員がやりがい・向上心を持って働くことができる職場づくりに努めます。
②固有技術の伝承を含めた人材育成
・従業員が自らの能力を発揮できるよう、会社は従業員の自己啓発への支援を含め能力開発などのために必要な投資を行います。また、日々上司などから従業員へ必要な指導・環境づくりなどを行うことで、固有技術の伝承を含めた人材育成に努めます。
(サプライヤーの皆様に対して)
・多様性を尊重し、従業員が能力と熱意を最大限に発揮できる企業活動をお願いします。
(5)公正な企業活動・社会からの信頼
法令や社会規範を遵守することはもとより、公正な競争、高品質な製品の供給、製品や企業情報の適切な開示など誠実かつ公正な企業活動を遂行することにより、社会から高い信頼を得る経営に取り組みます。
①安全で高品質な製品・サービスの供給・品質マネジメントシステムを構築・運用し、製品・サービスの品質維持・向上に努めます。
②知的財産権の尊重
・第三者の知的財産権を尊重します。また、自社の知的財産については他者が不正に使用しない様、適切に管理します。
③社会から高い信頼を得る経営、誠実かつ公正な企業活動
・企業活動において、法令及び企業倫理を尊重し、誠実に業務を遂行します。また、公正かつ自由な競争を尊重し、不正・不公平な取引は行いません。
④情報管理の徹底
・サプライヤー、顧客、消費者、従業員などすべての個人情報について、関連する法規制や社内ルールを遵守し、適切に管理・保護します。また、自社のみならず、顧客や第三者から受領した秘密情報を、適切に管理・保護します。
⑤適切な情報開示
・適用される法規制と業界の慣例などに従って、労働、安全衛生、環境活動、事業活動、組織構造、財務状況、業績に関する情報、リスク情報やサプライチェーンに関する情報について適切に開示します。
(サプライヤーの皆様に対して)
・品質保証及び安定供給の体制構築をはじめ、誠実かつ公正で深い信頼関係を築くことができる様、法令及び社会規範に基づいた企業活動をお願いします。
4-2.購買方針に関する事項
(1)自由競争原理に基づく開かれた調達
・当社は、国籍・企業規模・取引実績の有無を問わず、取引を希望するすべてのサプライヤーの皆様に対して均等に参入機会を提供いたします。
(サプライヤーの皆様に対して)
・取引実績の有無を問いません。競争力のある積極的な提案をお願いします。
(2)相互信頼
・相互信頼に基づき共に成長発展していける取引関係を確立したいと考えています。そして、その信頼関係を永く維持する事が安定調達の面からも重要と考えます。
(サプライヤーの皆様に対して)
・共に成長発展していけるような信頼関係の構築をお願いします。
(3)公正・公平な調達
・お取引先様の選定に対しては、以下の視点を総合的に勘案し、公正・公平に評価を行います。
①技術開発力をはじめ継続的な改善及び合理化に取り組む提案型の姿勢・体制
・先進的な新技術及び新加工技術、新素材・部品の提案
・優れた改善・合理化提案
②競争力のある品質と価格
・当社の求める品質基準を満たす品質管理体制
・市場競争力のある適正な価格での部材提供
③納期の遵守と安定供給
・指定した納期を遵守
・安定的な部材提供
・市場の変化に柔軟に対応できる供給体制の構築と供給能力の確保
・自然災害発生などの不測の事態を想定した事業継続計画(BCP)の策定と推進
④経営基盤の安定性
・健全で安定した会社経営の推進
(サプライヤーの皆様に対して)
・当社が常に時代をリードする製品を創造し、競争力のある製品を市場に安定的に供給し続けていくためにも、前述の記載事項に対する積極的かつ継続的な取り組みをお願いします。
また、会社経営状態について定期的な財務内容報告または状況報告をお願いします。
(4)法令遵守と機密保持
・当社は、購買調達活動において関連する法律を遵守します。また、取引を通じて知り得た営業上及び技術上の機密についても十分な注意を払います。
(サプライヤーの皆様に対して)
・関係法令を遵守し、信頼関係を損なうことのないよう社会規範や倫理も含め、節度ある企業活動に努めてください。また、取引を通じて知り得た機密事項を含む情報の取扱いについては、十分な注意を払い適切な管理をお願いします。
4-3.社会的信頼に関する事項
(1)私的な利益追従の禁止
・個人の利益を得るためのあらゆる種類の贈収賄などの腐敗行為を容認せず、管理体制と内部監査体制を整え腐敗行為の防止に努めます。
(サプライヤーの皆様に対して)
・あらゆる種類の腐敗行為について、申し出・提供および約束・受領をしないよう求めます。
(2)反社会的勢力との関係断絶
・社会的秩序や健全な活動に脅威を与える反社会的勢力とは、取引を含め一切の関係を持たないとともに、不適切な利益を供与しません。
(サプライヤーの皆様に対して)
・反社会的勢力とは一切の関係を持たないことを求めます。
5.問い合わせ先
本調達ガイドラインに関するお問い合わせは、購買部 購買管理課までお願いします。
尚、お問い合わせ内容によっては、購買部以外の担当部門より直接ご回答差し上げる場合もございます。
《メールアドレス》
koubai@hode01.corona.co.jp
【参考資料】
・JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会) 「責任ある企業行動ガイドライン」